モチベーション心理学2 やる気を起こさせる「満足」とは?
前回は学習性無力感を取り上げ「ひとがやる気をなくしてしまうメカニズム」についてお話ししました。
そこで今回からは「ひとがやる気になるメカニズム」をテーマにお送りしたいと思います。
ここで「あれ?」と思われたかもしれませんね。
「やる気をなくすメカニズム」と「やる気になるメカニズム」 逆のことを言っているだけで結局同じじゃないの?
「やる気をなくすこと」の『逆』をすれば「やる気」になるんじゃないの?そう思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかし心理学の研究によるとそれがそうでもないのです。今回はそのポイントをお話ししたいと思います。
『衛生理論』
ハーズバーグという心理学者が200人のビジネスマンを対象にインタビュー調査をした結果、次のようなことが分かってきました。
「仕事への満足につながる要因と仕事への不満足につながる要因は別物で、それらは表裏の関係にはない」 。
そこでハーズバーグは、満足が生じる要因を「動機付け要因」不満足が生じる要因を「衛生要因」と名付けました。
彼は
・動機付け要因→与えれば満足につながるが欠乏しても不満足にはつながらないもの
・衛生要因→欠けると不満足を引き起こすものだが満たしても満足にはつながらないもの
と説明しています。
では実際どんな要因が【動機付け要因】でどんな要因が【衛生要因】なのでしょうか?
みなさんも一度考えてみてください。
ハーズバーグの調査では
【動機付け要因】「達成」「仕事そのもの」「承認」「成長」「責任」「昇進」
【衛生要因】「会社の方針と管理」「同僚との関係」「給与」「労働条件」「監督者との関係」「部下との関係」「個人生活」
という結果となったそうです。
みなさんの予想と一致しましたでしょうか? ただし台湾などアジアで行われた追加調査では、『人間関係』は「動機付け要因」となったそうです。
動機付けの要因も文化の影響を受けるのですね。ということは多様な文化・社風を持つ企業においても同じことが言えるかもしれませんね。
「従業員満足度がなかなか上がらない」と悩まれている経営者の方は、一度自社の【動機付け要因】と【衛生要因】が何なのかをチェックされてみてはいかがでしょうか?
意外な結果に驚いた!、なんてこともあるかもしれませんよ。
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