モチベーション心理学3 自分が手にした物は、他人の4倍も価値がある?

09/03/27 | By: 村中直人

突然ですが人生ゲームに「サイコロ振り係」なる担当者がいたら、みなさんはゲームを楽しめますか?

宝くじを買う時に選択の余地がなく、残ったものしか買えないくじと、

自分で選んで買えるくじがある場合、どちらを選びますか?

多くの人が、「自分で振りたい」「自分で選んで買いたい」と思うのではないでしょうか。

でもよく考えてみてください。誰がサイコロを振ろうが、

自分でくじを選べなかろうが、結果がどうなるかの確率は同じはずですよね。

頭で考えると確かにそうなのだけれど、実際は 「自分でしたほうが結果がよくなる気がする」

こんな感覚のことをランガーという心理学者は『統制の幻想(illusion of control)』と名付けています。

彼の行った実験はとてもユニークです。

彼はサッカーのくじを予め被験者に買ってもらいその後、

「くじがもうなくなったのだがとても欲しがっている人がいる。いくらなら売ってくれるか?」と聞きました。

その結果、予めくじを買うときに自分で選択する余地があった人は

選択の余地なく買わされた人に比べなんと4倍!!もの値段をつけたそうです。

当然くじの当たる確率はどちらも一緒です。

それなのに自分で選べる(統制できる)状況で手に入れたくじは、

結果についても統制できる(つまりあたりやすい)と感じる傾向があるのです。

分かりやすく言うと自分で選ぶくじは、「4倍当たる価値あるくじと感じる」ということでしょうか。

『統制の幻想』についてはもう一つ面白い実験があります。

サイコロを使った実験で「普通の人」と「うつ状態の人」とを比較した結果、

「普通の人」は『統制の幻想』の傾向が認められる

(つまり自分で振った方がいい目が出ると思っている)のですが、

「うつ状態の人」にはそのような傾向がなかったそうです。

皮肉なことに「うつ状態の人」のほうが、現実を正確に認識できているのです。

実は、うつの人が「悲観的」にになってしまっているのではなく、

通常の状態が「楽観的すぎる」のかもしれませんね。

こういった心理を理解し、経営に活かせていければ企業価値が4倍引き上げられるかもしれません。

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