モチベーション心理学5 成果があがる、頑張り方?

09/04/07 | By: 村中直人

前回のコラムでは「行動コスト」のお話をさせていただきました。

完全に絶望的な状況よりも望みはあるけど、

過度な負担がかかる状況が続く方がダメージが大きいというちょっとショッキングな内容でした。

今回はその「行動コスト」の減らし方ということで

『自己効力感』というテーマでお話しさせてもらいます。

『自己効力感』

バンデューラという心理学者が唱えた考え方に『自己効力感』という概念があります。

彼は人間のやる気には「頑張ればうまくいく」という感覚だけではなく、

そもそも「ちゃんと頑張れるかどうか」という感覚がとても重要だと考えました。

例えば「テストで良い点をとる」という目標があったとして、

勉強すれば良い点がとれると感じていたとしても

「でもそんな頑張れないよな」と感じる人と、

「それぐらいの勉強はできるよ」と感じる人では、

取り組みが全く変わってきますよね。

先の「行動コスト」でいうと、コストがあまりにも高いと感じると頑張れなくなるわけです。

それでここで本題なのですが、ではどうすれば「行動コスト」を下げ

『自己効力感』を高めることができるのでしょうか?

バンデューラはいくつかの方法を提示しているのですが、

その中の一つの有力な方法に「見かけ上のコストを下げる」という方法があります。

努力の分割払い法とでもいいましょうか、一見大変そうに見える目標を分割して

できるだけ達成できそうな身近な目標に読み替えてしまうわけです。

実際、子どもたちを対象にした実験では学習効果にかなりの効力があるそうです。

しかもその身近な目標は一番最初は「簡単すぎる」くらいがちょうどいいのだそうです。

成功体験を重ねることで『自己効力感』を高め、がんばれる感覚を手に入れると

次からは少しくらいの困難でも乗り越えられる、そんな効果があるそうです。

新しいことや、難しいことを始める時、新入社員や異動で新しい仕事をすることになる人、

はできるだけ簡単な目標から手を付けさせる。

そんなやり方がよいということです。

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